そうだ、東京を出よう!
巻き込まれたら最後さ
このまま都内に住んでいたら、受験するにせよ、しないにせよ、中受の波に否応なく巻き込まれてしまう!
そう思った私は、漠然と東京脱出を考え始めました。
当時住んでいた賃貸マンションの家賃が家計の負担になってきていたこと、またちょうど、こで夫のがんが寛解状態になり、経過観察となったこともその気持ちを後押ししました。
でも、中受の嵐に巻き込まれないって言っても、どこに引っ越せばいいのだろう……?
「東京脱出」とは言うものの、こで夫の通勤先、また私自身の仕事相手がほぼ東京なので、それほど遠くに越せるわけではありません。
東京へのぎりぎり通勤圏(ちい子が都内の大学に進学したとしてもぎりぎり通えるかな?)で……
1)公立高校がまだしっかりとプレゼンスを保っているような所。
2)それゆえ、中受率が高くない場所。
3)こでまりが育った田舎のような、古くからの地元民で固まっているようなところは避けたい。転勤族なども多くいる、風通しのよい所がいい。
4)公立学校が荒れていない場所。
5)高校、大学進学に備えた塾なども多少はある場所。
果たして、そんな絶妙なバランスを保っているところなんて、東京郊外にあるのだろうか?
……そんな場所のリサーチを、主にネットで始めました。
翔んで〇〇?
東京への通勤圏というと、神奈川、千葉、埼玉がまず浮かびます。
場合によっては、茨城県の南部(TX沿線など)なども入ってくるかもしれません。
(通勤に新幹線が使えれば、静岡県の東部や群馬県の南部なども選択肢のうちに入ってくるかもしれませんが、定期代は出してもらえなさそうでした。)
病み上がりの夫に、あまり長距離通勤させるのも気が咎めましたが、本人は始発で座れる場所であれば多少遠くても構わない、といいます。
千葉、埼玉はほとんど馴染みがなく土地勘もありませんでしたが、神奈川は、親戚が住んでいたことから多少は地名の見当もつき、当初は神奈川がいいかな、などと考えていました。
ところが神奈川在住の友人から、神奈川も中受熱が東京についで高くなっていて県立高校が凋落していること、また、県立高校が内申重視(*実際は内申書の扱いは学校による。上位進学校は当日の試験重視が多い)で、9教科満遍なく取れる子が有利、という話を聞かされました。
一方、千葉はそもそも私立中学自体数が少なく、都内に近い地域はそれなりに受験熱が高まっているものの、少し離れればまだまだ公立への進学が主流であるということがわかりました。高校も県立伝統校がまだまだがんばっているようです。
通勤経路も千葉の方が便利だったこともあり、縁もゆかりもなかった千葉県に、引越し先を絞ることに決めました。